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某有名予報士ブログの掲示板のコメント欄には、続々と地球温暖化隠蔽、もしくは過小評価のコメントがなぜか並ぶ。地球温暖化は私が再三言うまでもなく、もはや人為によるものであることがほぼ100パーであり、いまさら言うまでも無いが、あまりにも事実とは異なるコメントがたびたび並ぶので、このような全く事実無根のコメントに騙されないよう、客観的なデータを示したい。 南半球の温暖化について、なぜ当ブログで取り上げないのか?という疑念が、このような間違ったコメントを生む要因になっているようだ。北半球の陸域ほど異常高温がひどく、私個人の関心事は日本に強い寒気がやって来なくなることに向けられているため、どうしても取り上げる話題が北半球の陸域に偏ってしまうこと。また人為による温暖化は熱容量の関係から、北半球の特に高緯度陸上、および北極圏での寒侯期の気温上昇が、地球全体での温暖化量を大きく上回る。このため人為による温暖化を検出する上では、南半球の海洋の昇温を取り上げるよりも、より一層顕著に温暖化シグナルが現れるため、北半球の陸上の寒気の死滅について、スポットを当ててきた。 また、実は南極大陸は温暖化によって気温が上昇すると水蒸気含有量が増大し、降雪量の増加につながる。これが雪氷を拡大し、アルベドを強化して温暖化をかなり相殺する効果を持つ。また極環状モードは、傾圧性の弱まりから正のトレンドを示しやすいため、極渦が卓越し、南極周辺に寒気が出現しやすい。このことが南極周辺の温暖化を不明瞭にしている。 しかしながら、当然南半球においても、地球温暖化の影響は非常に明瞭であり、統計的にも有意である。下の図、およびグラフは、南半球の平均気温の推移と、1930−2007年の両半球の気温トレンドの地域分布図(NASA HPより引用)である。 気象庁HPより引用 南半球の平均気温(海洋も含む)は100年あたり、およそ+0.6℃の上昇傾向を明瞭に示しており、危険率95パーセントで、統計的に有意な上昇トレンドである。 NASA HPより引用 1930-2007年の両半球の気温トレンドの地域分布図 期間を1930年以降に限定しているのは、南半球の南極域のデータがそれ以前は不足のため、南極のトレンドを広域に確保するために便宜上、期間を限定した。1881年以降のトレンドを示せば、全球スケールでより一層温暖化は顕著となる。極に近い部分のごく一部に、低下トレンドを示す地域があるものの、半球スケールでは大幅な温暖化を示しており、特に北半球の高緯度の陸上の昇温が大きい。これは温暖化モデルが示すのと同じ結果である。温室効果ガスによる影響は、海洋より陸上の方が大きく、特に北半球高緯度陸上で昇温が大きいとされる。観測された事実は、温暖化シミュレーションの結果とほぼ完全に一致しており、近年の気温上昇の全てが温室効果ガスによる温暖化であると断言できる。 ちなみに日本の都市化の影響の無い地点の平均気温の上昇は、100年あたり+1.10℃であり、気象庁の正式な観測データとして掲載されている。 http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/temp/an_jpn.html 以前に紹介したが、一部の科学者は温暖化の影響を完全に除去すればもう少し純粋な温暖化量は小さくなる可能性があるとの報告もあるものの、観測された事実、統計データの中に温暖化を否定できる要素は何一つ無い!またIPCC第4次報告の要約によれば『都市のヒートアイランドの効果は実際にあるものの、局地的であり、大規模スケールのトレンドには影響しない』(20ページ)、事実上局所的なヒートアイランドは、半球スケールで捉える限り、無視できると結論付けている。ましてや海水温には全く影響しない。 このような客観的なデータの存在を無視して、数値を過小に操作し、コメントをする不届き者が掲示板にしばしば散見される。このような人たちは最初に人為温暖化否定ありきでの議論を行うため、事実に反する数値を出してきたり、寒気を過大評価し、高温を過小評価する癖があるので騙されないように注意されたい。何らかの裏の意図があると強く感じる。 実際のデータをしっかり見ることが必要だと改めて感じる。 全然余談になり、気象とは全く関係の無い話だが、 ある客観的な統計データによれば、株式は100投資すれば99戻るのに対し、 競馬は100投資すると75しか戻らず、 宝くじに至っては100投資すれば50しか戻らないらしい。 勿論これは完全にランダムに投資を行った場合。 といってもそもそも宝くじはランダムにしか買えないが。 ギャンブル性および、損失のリスクが最も低いのは実は株式投資ということになるらしい。 このような日常にも統計は生かされている。データをよく重視し、 あとは各々がどういう選択をするのか、ということであろう。 **は儲かる・・・と錯覚を起こしているのならば、まずはデータを客観的に見て、 現実を知ることからはじめなければならない。 これは気象の世界でも、日常の世界でも同じである。 私がデータを最重要視する必要性を強調するのは、そのためである。 |
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